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はじめに

はじめまして。この本を書かしていただきました安田コンサルティングの代表をしております安田勝也です。大阪府貝塚市で小さなコンサルティング事務所を開き10年以上創業支援に関わっています。

多くの商工会議所や商工会が主催する創業塾や創業セミナーで講師を務めているのですが、より多くの方に「創業とは何か」を伝えたくてこの本を書くことにしました。

創業塾が始まる最初にいつも決まってやる儀式のようなものがあります。それは挨拶なのですが、以下のような感じです。

安田 :みなさん、おはようございます!!

受講者:おはようございます。

講師 :もうちょっと声出るでしょう、もう1回いきましょうね。僕、さっきよりもうちょっと大きめの声を出しますので、1人対40人(創業塾の参加者数)ですから負けないでくださいね。はい、みなさん、あらためまして、おはようございます!!!

受講者        :おはようございます!!

さて、私が「元気な挨拶」にこだわっている理由ですが、実はこれは、すごく大事なことなのです。創業塾に参加される皆さんもそうですが、この本を手にとられたみなさんはこれからいろいろな業種、例えば「飲食店をやりたい」ですとか、「食材関係の卸し」をやりたいですとか、「社労士事務所をやりたい」ですとか、いろいろな方がいらっしゃいます。けれども、「ヨーイドン!」で始まった瞬間に、みなさんはその業界の1番ビリッカスなのです。経験もない、信用もない、お金もない。こういう中で何が勝てるのかと言いますと、まずは「元気」なのです。

創業者というのは、人間の人生で言ったら、産まれたての赤ちゃんだと思います。赤ちゃんは産まれた瞬間にどうします?おっぱいがほしいって泣きますよね。すごく元気です。そのことを考えると、ベテランの5年、10年、100年企業には殆どの面で負けるかもしれませんが、唯一負けないところは「元気」でしょうと。そこは絶対に譲ってはいけないところなのです。まずは、「元気で負けるな!!」というメッセージをお伝えしたくて、このような儀式を行っています。
もう1つ、最初にお伝えしたいメッセージがあります。それは「感度を上げろ!!」ということです。感度というのは、感じる度合です。感度を上げるというのはどういうことかというと、反応するということです。

例えば創業塾の最初には商工会議所の創業支援担当者が自己紹介、挨拶をされることが多いです。その挨拶をフムフム・・・と聞いている人。早速ペンを動かしている人。この差は大きいです。この担当者の名前をメモする人としない人。それが感度の良い人、悪い人です。そういった担当者の名前は絶対に覚えないといけません。創業の際にどんどん利用してほしいのが商工会議所や商工会です。担当者の人をどんどん頼りにしないといけない。そういう人達の名前、「あの眼鏡をかけたおじさん誰だったっけ?」ではもったいないです。今の話は創業塾という場面の話ですが、この本を読みながらでも同じことをが言えます。皆さんはずっとこの本を片時も離さずに持っているわけではありません。だから「元気で負けるな!!」と「感度を上げろ!!」は皆さんの創業ノートやメモ帳に書き込んでほしいんです。そんなふうに感度を上げてほしいと思います。

少なくともこの時点でペンを持っていない人はおかしいのです。どんどん、いろいろなところに線を引いたりメモを取ってもらって。せっかくこの本を買って頂いたのですから本代を1万円、10万円、100万円の価値にして頂きたいのです。感度を上げてこの本をお読みください!

目次

第1章 創業するってどうゆうこと?
第2章 経営戦略と事業コンセプト
第3章 マーケティングで売れる仕組みをつくる
第4章 資金計画・収支計画で数字を味方につける
第5章 プレゼンテーションで思いを伝える
第6章 開業の形態と手続き~個人でいくか、法人にするか
第7章 補助金だけじゃない!創業支援制度の概要
第8章 事業に関する会計処理~決算や納税ってどうやるの?
第9章 人材をどう集め、どう育てるか
第10章 ITを効果的に活用する